7月1日 氷室の日
我社、㈱タニムラは石川県金沢市にて木工業を営んでいる企業
です。7月1日…金沢人にとっては普通の事ですが、この日に
『氷室饅頭』を食する文化が金沢にはございます。
今年も社員全員に社長の思いが込められた饅頭が配布されまし
た。金沢人でない皆さん!おそらく、『????』という感じ
ですよね。そこで、金沢の夏の風物詩、氷室饅頭の由来をご紹
介いたします。
▷氷室の日と氷室饅頭とは???
藩政期の加賀藩では、冬の間に雪と氷を、氷室(ひむろ)と呼
ばれる小屋に貯めて、夏に江戸の徳川将軍家に献上していまし
た。この貴重な氷が無事に江戸に届くように祈って、饅頭が供
えられていたのが氷室饅頭の由来とされています。
その供えられる饅頭は金沢の生菓子職人 道願屋彦兵衛(どう
がんやひこべえ)が、5代藩主 前田綱紀の時代にあん入りの麦
饅頭として開発したのがはじめとされています。
麦は雪に耐えて芽を出し成長するという強さがあります。
そこで昔は、冬の寒さの中で育つ麦は無病息災につながると考
えられており、供えらえた麦饅頭を食べると無病息災につなが
ると言ういわれから、7月1日に氷室饅頭として食する習慣が
広がったそうです。
金沢では、雪氷を徳川将軍家に献上していた旧暦の6月朔日
(ついたち)、現在の7月1日を『氷室の日』と呼び、
今に受け継がれているのです。
▷現在の氷室饅頭
現在では麦饅頭ではなく、酒饅頭を食します。
色は、白・赤・緑の3色。(最近は黒糖もありますよ!)
饅頭の色にも意味があるそうです。
・白…清浄
・緑…健康/長寿
・赤…魔除け
金沢では昔から、嫁の実家から嫁ぎ先へ贈るしきたりがありま
した。今では、家族、親戚、知人、職場など、身近な人やお世
話になった方などの無病息災を祈って贈られる習慣になってい
ます。
因みに、この習慣が定着しているのは、金沢近郊だけのようで
同じ石川県でも、この習慣がある地域とない地域があるようで
す。
社長から私たちへの”無病息災”の祈りを有難く、そして美味し
くいただきたいと思います。
今年は、『雅風堂』さんの氷室饅頭です。